職人気質の作業員たちだって”予算”による自己管理ぐらいは自主的にやってくれますよ。
それが1人当たり加工高1200万円の目標を達成する道だと信じてやり、事実うまくいきました。
部課長がなにもせず、現場の尻を叩いているだけでは、ダメです。
定時8時から10分間の毎朝の朝礼は、もっぱら進行の確認に時間が割かれます。
そのほか、いろいろな機会を通じて「納期を守る」ことの意識を高める手だてを講じているのですが、やはり常務は方針管理の取組みを最重要と考えていました。
ユニット工程会議の場でユニット工程計画表をタタキ台に、納期遅れのチェックと実施計画(方策)の修正、変更の管理をすることに重きをおいていたのです。
計画表には、進行遅れや納期変更がある場合には必ず記入するようになっており、また会議の席上、必ず報告するようになっていますが、常務は、これをさらに(ユニット工程計画表と)同じ様式の「進行遅れ」「納期変更」だけを抜き出した表を独自に作成し、実態を整理しています。
受注時にはまだ納期が確定していないか大まかなケースが多く、製造に入る前に当初の暫定納期(すでに現場にまで予定として指示ずみ)とは違った納期の確定があった場合は「納期変更」の表で関係部門に通知されます。
製造に入ってからの納期変更(計画変更)は「進行遅れ」の表の中に組み込まれます。
いずれの場合にも「原因」または「事由」欄に、その発生責任の部門(営業、資材、工程、製造)を明確に、その現象および概算損失工数などを書き込むようにします。
「進捗統制会議」がもたれます。
この会議は工事進行表を見ながらの進捗チェックが主眼でこのN製作所の例では、とくに職場のQCサークルや、いわゆる”品質管理”といった活動は、なされていません。
本格的なQC活動が製造現場でなされていなくても、部課長以下、第1線作業者にいたるまで、いうまでもなく納期変更、進行遅れとも関与する部署すべてに報告されますが、それとは別に月次でまとめられたこの表から、さらに3か月、6か月ごとの集計によって、責任部門、件数、損失工数、現象、事由の別に統計がとられ、それに対してはそれぞれに発生防止策を講ずることになるわけです。
こうして「納期遅延ゼロ」を目指した体制が随所に張りめぐらされています。
なお、この「進行遅れ」「納期変更」の表を作成するのも常務が自らやっています。
その品質管理の意識に高いものがあります。
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